夕暮れを見ると、シャッターを切ってしまう。
条件反射のようなもので、僕はあまり夕暮れが好きじゃない。
少しセンチメンタルすぎるし、
少し思い出の中に引き戻されるようで、
澄んだ空気の中、知らない街の人々の乗る車を見届けながら、
彼らの生活を思い浮かべながら、泣きそうなくらい奇麗な空を見る。
仕方ない、シャッターをきりまくろうじゃないか。
納得の行くまで対峙する。
センチメンタルというステレオタイプなものにではなく、
僕の中にある、まだ純真だった頃、
北海道に憧れて走り回った頃の気持ちに似た何かを思いながら、
今できる事、
シャッターを切る事に心を馳せた。