千円だったので「風立ちぬ」を見てきた。(割りと暴言、少しネタ バレ)

風立ちぬを見た

映画の日、ファーストデイっていうのかな?
月のはじめで映画が安いのでスタジオジブリ、宮崎駿監督(以下敬省略)の「風たちぬ」を見てきた。

うーん。

戦闘機マニアな同人アニメ?

この映画を見て泣く!って触れ込みだったから
ハンカチも用意してたけど、
カバンに突っ込んだ手が取り出したのは
他ならぬポップコーンだった。

まぁこれで泣くのは宮崎駿と宮崎駿だよな。
(宮崎駿が自分の作りたいものが完成した感はある。
ていうか、有りすぎる。彼の中身が押井守氏なら
大成功と満面の笑みをひた隠しにしてニヤケルとこか、
自室で万歳をするとこだろう)

崖の上のポニョは海洋パニックものだな。と
見た日の帰りにブログに書いた覚えがあり、
数年後に海洋パニックが実際に日本を襲った過去もあるし、
なんとなくだが肝試し気分でまた見に来たわけだ。
(銀魂とどちらを見るか揺れていたw、
銀魂は正規の値段で見ようと決めたのが
今日宮崎駿を見ようと決めた原因だったりする)

しかしよぉ、いまからパンクは勘弁だぜ!
カペリーニな宮崎駿さん。

まぁ、でも背景の描き込みなど
僕らが産まれる前の前の東京の雰囲気をみたり、
宮崎駿の描くお嬢さんな年齢の女の子を
みたりっていみでは悪くない部分もあった。

技術的には庵野の声をどうにかしてしまう技術って凄いなとか。

色々誉めるひとはいると思うからそれ以外のことを書いておく。
や、動きとかなんとも芸術的で素敵でしたしね。

 

大震災とうちのお爺ちゃんが見た景色

関東大震災を体験したじいちゃんが鉛色の雲
(実際には一週間くらい前からだっけか?)
や焼ける街並み、上野の山に逃げて助かり、皇居や浅草は…
って話と符合していて、あの中にじいちゃんいたんだな〜
ってなんかウキウキしながら見ていた。
今住んでる近くにじいちゃんがいた頃、
父親の兄の話や白山通りを空襲の機銃掃射を抜けて
走りぬけた根津のおばちゃんの話など、色々思い出しもした。

僕の知らない昔の東京を知る、
チンチン電車の色が黄色になる前の東京の
動く景色が見られたのは貴重だった。

 

10年で何をしたか?

10年で何をしたか?
これは宮崎駿らしい悪い冗談。
カラダをはったオヤジギャグ。

宮崎駿自身の人生に対するヒニクだろう。
宮崎駿は10年でカリオストロを作り
干されナウシカを作ってその後ずっと席を譲らなかったご老人。

天才がトップスピードで飛べる年数は大体10年というが、
冨野にしろ宮崎駿にしろ酷いありさまだ。
僕らが小学生だったときに見た作品の監督が
数十年後、現役バリバリなんだぜ?
この異常事態を二郎に聞かせてやりたいよ。

んで、まぁ、二郎みたいな天才は10年が過ぎたら
減速をするのか何か別のランディングをするのだろうけど
(特にイタリア人はな)
人生が後ろ側に長くなった今となっては
「これが最後」と毎回思わせる宮崎駿的なしたたかさは
生きるために必要な技なのだなとも。

また、地を這うことで日銭を稼ぐ我々に於いては、
10年で何をしたか?よりその後どう生きるか?が問題なのでは?
とも思わされ、映画なんて見てる場じゃないなと
宮崎駿的なカペリーニ氏にポップコーンをお見舞いした。

しかも、一握りの天才の努力と成功?ではどうにもならないことが
今の日本の世の中の基盤に在ることを
刷り込む効果も意図されてると見える。

まぁ、とにかく、これは断言できることだが、
天才の自慢話を見に行くのが不快なら映画館には
絶対見に行かない方が良い作品だと思う。
どうせ金曜ロードショーでバルス的に
年に2回くらい放送するんだしさ。
(天才や歴史の偉人の自慢話をするのが好きな
お爺ちゃんの夢的だな、時短が必要だ)

効果もあるにはあって、関東大震災、
第二次世界対戦と洒落にならない事態を巡る作品ではあったが、
意外と直撃を食らわない限りは涼しい顔して
カペリーニさんとワインをと洒落込んでしまうような
そんな心情になってしまうのもまた事実。

 

宮崎駿的な万歳三唱と涙 〜第一の万歳〜

とにかく戦闘機を飛ばして一般人からカネを取った!
しかも一般人は知らないプロトタイプばかりをだ!

紅の豚で

「飛ばない豚はただの豚だ。」

(仕事をしない宮崎駿はただの…ry)
と引退したくて仕方ない自分を無理やり鼓舞した
豚野郎(宮崎駿)おめでとうございます!

ナウシカ漫画で描いてたころに糞味噌いわれてた
ミリタリーを商業映画の題材として正面から扱って、
みんなが納得した雰囲気で映画館から返すことに成功した!
興行的に成立するものに成形した意味でまず第一の万歳!では?
おそらく紅の豚自体が今回の「風立ちぬ」の
プロトタイプだったのだろうと思います。

飛行機行けるぞ、戦争もありだぜ?どうだ?という伏線ね。
さすがだ紅の豚野郎!

 

後継者へのバトン 〜第二の万歳!〜

ブンダーを飛ばしてナディア以来の戦艦ものを
無理やり劇場にぶっ込んだ後輩、庵野監督へのエール。
仕事にかこつけて、Qより巨神兵を実写にしちゃい
それをエヴァ見に来た客にみせちゃう同類のマニア
庵野氏へのエールだ。

何より

10年で何をしたか?

というメッセージは庵野氏への私信でしかない。

 

「エヴァの95年から10年何してた?」

「もう少しなんかやりなよ。」

 

ってね。
実際にはがイナックスから離脱して、いまの気分でエヴァを作り
日本一になる男なので、後継者ができてホッとしてるとこなんだろう。
これでやっと引退できるかな宮崎駿氏?

ってことで第二の万歳!

 

児ポ直前、趣味万歳 〜第三の万歳!〜

実はこれが最後にして宮崎駿先生が感涙するに至った
最大のポイントだったのではと邪推?

クラリス姫にハートとその後の仕事人生を奪われた(捧げた?)程の
至高のロリコン趣味でいらっしゃる宮崎駿先生に於いては、
ヒロインが歳をとりはじめたところで、
おばあちゃんみたいな重装甲な服を着せ
サラッと山奥に退場させてしまったのが彼のロマンであり、
恐らく児ポ以降の世の中では達成しえない世の中への
挑戦だったのではないでしょうか?

実は冒頭から『夢の世界で空飛びまくり』だったり、
この『風立ちぬ』という作品は相当にセクシャルな作品だよ
という彼一流の投げ掛けから始まり、
イタリアのオッサンは工房のメンバー(おねいさん中心)と
飛びまくりだったり、なかなかスリリングで素敵な展開と、
感傷をひかない不思議な巻く引きだったかなと。

さて、今日はこの辺で。

チーズでも食べて少し休むとしよう。