目の前を薄手のマスクをした母子が通り過ぎる。
ガスマスクをした住人が往来を闊歩する前時代のSFさながら…。
僕は自販機に十円玉を摘まみ入れガコンと落ちてきたファンタを掴む。
しかしだ、クレジットカードより身近なポストペイドカード…Suicaなどでジュースを買うのが主流になる世の中が目の前まで来ている。
(カードの種類は黎明期なだけに多いが駅の切符切りの音を聴かなくなったり、コンビニや量販店での決済に少額決済用のポストペイドカードの便利さが出てきたり。)
自販機の下に手を突っ込んでいた大人たちは時期にいなくなり…
リサイクル用のアルミ缶を回収ル前に強奪し、別のリサイクル屋に売り捌く早起きな大人達が変わって増えていく。
便利だったり、健康だったり、流行りだったりが軸で色々なものが変わってく。
列車の入線を見守りながら薄手のマスクをつける自分の適応に気付きヒヤリとする。
日常は気付けばそこにあるそんなものなのかも知れない。
レコードに針を落とすように十円玉を摘まむ自分も悪くないとは思うのだが、時期に動作としてのノスタルジーに変わって行くのだろう。