こんな時間に外にでて
アイスキャンディーを食べている。
バニラバーだ。
ずっとずっと昔。
海沿いの宿で花火のあと食べた。
銀紙に包まれたアイスだ。
今は銀の紙ではないし、あの頃仲良しだったみんなはいないのだけれど。
6月を前に夏日が続く。
東京の傍らにも海の風か。
家に帰り振り込みのために出た星もない夜空に
懐かしい香。
あの浜は今は無いのだけれど、覚えているキラキラした時間。
取り立てて何と言うわけではないのだけれど。
僕はあの頃旅の良さを親や町の友達達から教わったのだろう。
また夏がくる。
そぞろ歩き、
今度は誰と一緒なのだろうか。