「水曜どうでしょう」と「おにぎりあたためますか」を見比べ藤村D をヨイショしてみた

「水曜どうでしょう」をまとめて見る機会があり大泉洋が騙されて旅にでる番組がもっと見たくなり同じHTBの「おにぎりあたためますか」を見ることにした。

なんだ、この違和感!?

「おにぎり」は「水曜どうでしょう」の価値を再認識させる意味でも、藤村ディレクターの勘所の良さ、プロデュース力についてを感じさせる意味でも見て良かった。
思えば「アンモナイトな夜」辺りで収集つかなかった感もありながらだから、とても藤村ディレクターも褒められたものではないけど、旅番組にぶち当たったのと、大泉洋の食べる姿が絵にならないことを早い段階で見抜いたのは中々のディレクター判断だと思う。
(運もあるけど藤村ディレクターが良いのは間違いない。)

食べるのはミスターこと鈴井さんが甘いものを嫌々食べるに留め、大泉洋のボヤきと4人の空気感を絶妙の編集捌きでお茶の間にお届けする。
「水曜どうでしょう」は凄い番組だし売れる訳だ。

沖縄の漁港で深夜ひとりで展開する寝釣りコールだなんて良く絵が持ったもんだと驚嘆さえできてしまう。
(名古屋っぽい絡み付く感じ?)

「おにぎり」は「旅と言えば大泉さん」ということで話が始まったのか、「ウマイもん食べて温泉とか名所とか色んなとこ行きたい。そうすれば番組になるよ〜」と、大泉さんサイドが持ち込んだのか僕は知れないのだけれども、とにかく大泉洋やメンバーの持ち味が活かされてない。

しかも見た放送回が悪いのか、出演者のコメントが「うまい」「うまい」しか言ってなくて阿藤海など先人が築き上げた芸も持ち込まなければ、大泉洋の持ち味である間を活かすための(既に同局では誰も頭が上がらないだろうが敢えて突っ込む)決死の突っ込みが無いわけで、スムーズな段取りと無難な時間しか回さないVTR、さらに無難な編集で地方ローカルな感じに留まってしまったのでしょう。
(大泉洋を接待する番組ならそれに徹して天狗になる大泉洋が見れるってだけでも良かったかもしれない)

「おにぎり」を見るなら他局の「ブギウギ専務」を見た方が努力とモヤモヤ感が味わえて良いかも知れない。
あちらはあちらで男所帯の面白さはなく「水曜どうでしょう」の背中とか「サクサク」的な幻影を見てなんとかしようともがく感じがキツイとこもあるんだけど、そのローカル番組ならではの努力はアリだな〜とも思える訳で。
「水曜どうでしょう」の恐ろしさを改めて痛感した次第。