電子書籍を売るための分水嶺と越えなければならない壁(プランナー佐藤健二)

電子書籍が売れるようになる方法はわかっている。
iPadアプリの開発に噛んでいてよくわかるのは色々な誤解があることだ。
電子書籍はどうも売れないんじゃないか?という誤解。
あとよく有る疑問
本は無くなるかどうか?
ということも解りきってる。
本は無くなることは無いがかなり少なくなる。
頒布に輸送コストが掛かりタイムリーでない。
仕事としての癒着が解消し次第電子書籍にそういうタイムリーさが必要な分野はシフトする。
雑誌や新聞は紙である必要は無い。
小説も紙の本は無くなる。
でも今は電子書籍は売れない。
なぜ電子書籍が6:57売れないか?
答えは簡単で実にシンプル。
売れないではなく日本の書籍ビジネス業界が電子書籍を買えなくしている。
サービスを提供してる側が乱立しておりデバイスこれと言うものが決まってない。
出版社や読みたい本の器が乱立し安心して買えない状態にあり将来の無い本が多すぎる訳だ。
つまり金を出して買ったところで将来的な保証がないとこに問題がある。
ソニーリーダーやシャープのガラパゴスに無くてキンドルに有る安定感を見比べれば一目瞭然だ。
今までフラフラしてサービスを途中放棄してきた過去があるソニーのようなメーカーや先行きが不明なうえ取次に頭があがらない出版社には一般消費者は期待できないと言うわけだ。
それなら買った本を断裁しPDFにするなど自炊するしかない。
つまり、サービス会社やデバイス会社に信用が無いからサービスを購入できない状態に有るわけ。
また、電子書籍が仕掛け本みたいな本しか売れない状態が続くと本は文化的にダメになる。
いづれ電子書籍になる…と信じている部分が一般消費者の心中にはあり、将来買うであろう本は紙の本ではかさばるし、部屋のスペースをとるし、とにかく買えない状態になる。
だから全うな買いたい本は買い控えの対象になり本が売れない状態が起きる。
そして長引けば長引くほど本を買う文化は無くなっていく。
更に、タイムリーなデリバリーができなければ、商機を逸することは明白であり、何割かの本は買われなくなり更に売れなくなる。
全うな本を売りたければ、未来永劫無くならないプラットホームをきちんと打ち立て、その上でサービスとデバイスを揃えることが必須。
器は使いやすく軽く電池が持つものが良いが必要十分なレベルにあれば問題ないかもしれない。
そして、そのプラットホームは日本がぐずぐずしてるとアメリカに全部持ってかれるだろう。
電子書籍が爆発する分水嶺は必ずやってくる。
音楽はレコード、カセット、CD、MP3と段階を踏んだが電子書籍は紙、電子書籍と段階を踏まずに激変することになる。
その分本屋は旧プラットホームにしがみつくタイミングと電子書籍プラットホームに飛び付くタイミングが難しいし価格づくりなど飲めんでも興隆は様々になるだろう。
キンドルやiPadが有る以上、日本勢の劣勢は必至で彼らデバイスの中でなにをするかと言う話に注力する必要ができて来るだろう。
一番不味いシナリオは本屋が電子書籍プラットホームに飛び付くタイミングまでに身が持たず、出版社が壊滅することだろう。
過去、出版社を目指したことが佐藤にはありそうなることが嬉しく無いので、警鐘の意味も込めて大きめなネタだがここに置いておく。
(こればかりは旧業界の偉い人がはをくいしばってやり遂げないと産業がダメになるしね。僕にできるとすればコンサルティングくらいかな。)
対処方法はいくつか有るが、まぁそれは自分のネタでもあるししまって仕事に活かすとする。