美人画は誰が描く?

絵を描く上での自分の立ち位置やインスピレーションを
江戸東京博物館で開催中のボストン美術館浮世絵展に行ってきた。
版画がメインで多色刷りの妙技や日本の萌え文化、色が綺麗だと売れるんだなー
など、色んな感慨深いものを見せつけられた。
自分がどんなモノを描くかというのが最近引っ掛かっていて、その答えのヒントがあったとも思う。
先日ロフトワークスの勉強会と名刺交換会で制作会社の人間として新進のイラストレーターにブックを見せてもらっているときのこと。
細っこいモヤシっ子みたいなにーちゃんが、数十人いるイラストレーターの中にいて、回りに絵をみせていたのだ。
ジャンルは女。
しかも上手くない。
モノに成るよう努力の跡は見えるのだが…
ブックを見せてにやけるニーチャン。
周りのイラストレーターはヤヤ誉め。
(美術関連で相手を誉めるのは決してイイ場合が多くはない。)
なんだかドキッとした。
自分も女を描いている。
ポストカードを買ってけれたり、描いてくれと言われることもある。
だが、見ようによっちゃ、その細っこいニーチャンと一緒だなと。
一方、女の子が描いている女の子の絵は、イラストとして成立する。
なんだかなぁ。
まぁ、微妙なラインなら男は女の絵を描かない方がイイのかなぁと。
で、今回のボストン美術館所蔵の浮世絵展だ。
作者は男ばかりだ。
なるほど。
思えば萌え絵にしろ漫画にしろ男が描いている場合が多いな。
と。
なるほど。
要は、お金を出したくなる位に上手ければいいんだ!
と。
なるほど。
これならどうにかなるかも知れない。
1月のアート・パル展覧会まで間に合うかは分からないが、少し視界が拓けた気がする。
前回のデザインフェスタでのアート・パルでのファインアート的な色を楽しむだけの絵を描くのが僕の全てではないので、いま思いついて少しすっきりした。
デザインフェスタでは、正直そういうもんだな。と観念した部分があった。
体調ボロボロな中、紅葉撮影の後を押して両国くんだりまで出掛けた甲斐があった。
(写真は入場券とティラミスパン)