Googleブラウザによる侵攻?はじまる。

★速いぞGoogleブラウザ。
早速Googleのブラウザ「クロム(Chrome)」を入れてみたのですが、中々早い。
ただ、Firefoxのようなジワリと効いて来るブラウザではないです。
その真価は、実はブラウザとしてではなく、その利用方法はクローントルーパー
の様に
ジリジリと効力を発揮し、政治的、戦略的な行動をしだすような匂いがプンプン
してます。
で、その真価、何がいいかというとアプリケーションの切り出しが良いです。
メモリをバカバカ消費して良い潤沢なメモリを積んだPCをお使いなら
とってもお勧めといった感じ。ぼくが会社で使っている非力なPCには余り向かな
い使い方です。
モダンなシステム構成、高いPC、メモリを潤沢に積んでいる場合に
その真価たる、機能の高いレスポンスが発揮されるはず。
★アプリケーションの書き出し機能?
アプリケーションの書き出し機能?
Web経由で、サイトを一つ選び、そのサイトへのショートカットをデスクトップ
などに
生成できる機能です。
ネットに常時接続できる業務環境などでは、デスクトップにたとえば、
翻訳サイトを一つ置くことで翻訳アプリを一つ持ったことと同義になるのです。
注意したいのは書き出すのはショートカットアイコンだけでなく、サイトを独自
に動かす
単機能ブラウザとして動くアプリへのショートカットだというところ。
それらは、別プロセスとして動くので、タブブラウザなどで発生する共倒れが起
こらない。
別メモリであたかも一つのアプリとして行動できるところが素敵なのです。
まさに、この使いやすさ、潔さは特筆に価する。
(単機能なアプリを無料で使い放題という寸法だ。)
ファイヤーフォックスなどの従来のブラウザがブックマークのまとめ帳とすれば、
クロムはブックマークを抜き刷りにしデスクトップなどに配置するアプリなのか
もしれない。
★デザインは意思の表れ
さらに、面白いのは、インターフェイス、ルック&フィールが変わることだ。
MacOSXがアクアを作ったように、クロムではOSとは別の見てくれを提供している。
恐らくビスタのエアロを廃することに主眼があるのかと、そして、変わらないイ
ンターフェイスが
Googleなのだとイメージさせる、そんなGoogleの戦略的思考が感じさせられる。
(見てくれをPCに引きずられる、GUIから引き離し、Googleを使っているイメー
ジにする。)
★見えないが、旗は立てられた
いいかえればWebサイトを切り出し、ASPアプリとして公開。他人のふんどしで相
撲をとる感じに近い。
パソコンの中、それもブラウザの中に一つのサービスとしてあったGoogleが、
パソコンのデスクトップにその行動範囲を広めてきた、
もしくは、行動拠点たるアイコンをデスクトップにおいてきたということになる
と思う。
ちょうど月にアメリカ国旗を誇らしげに置いたのと同様、これは一つのエポック
メイキングな
事件の始まりという気もする。
それは、PCへの侵出ともいえる。
『侵出』
つまり、新たなPCやWebをとりまくスタンダード戦争をブラウザを通してGoogle
が始めだしたのだ。
ストリートビューがどう広告になるのか?という話が職場であったが、そこが問
題なのではなく、
便利だから使っているうちに、ライフスタイルがシフトし、抜け出れない世界が
できるということ
そして、その抜け出れなくなった世界からいかにしてお金を取るか考える楽しみ
がそこにはある。
この戦法はMSやYahooとは違うものであるし、
このブラウザはアップデートを重ねることで、多くのユーザーに支持ることにな
るだろう。
MSによるアクティブデスクトップの逆のアプローチとも考えられるが、MSはこんな
柔軟で恐ろしいことを考えてこなかった。
恐らく、このまま突き進むとデスクトップやスタートメニューには多くの
Googleクロムが書き出したGoogleが提供するサービスのクローンアイコンが並ぶ
ことになるだろう。
(アイコンの見てくれは違うが、サービスをGoogleが提供していることはユー
ザーが良く知っている)
そうしてMS Officeが鎮座していたショートカットの場所は無くなるのだ。
近い将来、アンドロイドもしくは、GoogleがディストリビューションするLinux
(サーバ用にはすでにある)が
デスクトップに入ってきて、そして、Windowsは朽ち、蒸発していくことになる
のかもしれない。
ケータイがPCを駆逐するより先にすのことは起こるのかもしれない。
ちょっと、危険で面白い動きなのではある。
★他人のふんどしで仕事をする?その利点は?
他人のふんどしで仕事をするのは、MS-DOSを買い付けたりアップルがiTunesの元
になるソフトを
買い付けてきたり、アドビがアルダス自体を買ってみたり、昔から多くあること
なので、
そんなに驚くことではないし、なにより、自社でせっせと作るより話が早い。実
際の動きも
自社のリソースを咲くより何倍も速くなるので、とってもいいなという感じなわ
けだ。
しかも、面白いことにGoogleがやってるのは、ニコニコ動画の初期のような、
他人のリソースでうまく面白く商売をしてしまう(ニコ動は、Youtubeのサーバ
が映す動画に
マッシュアップを最初していた。)あたりが面白い。
つまり、買収劇ではなく、80年~90年代的な仕事ではなくだ、現代的なモダンな
方法で
成長をしていくわけだ。
いままでよりも何倍も速く自社のトレードマークがついたアプリの開発ができ、
しかも無料!!!
他人のWebページを呼び出すショートカットを単体アプリケーションとして書き
出し、
それをマルチプラットフォームで書き出していく。
しばらくすれば、MSだけでなく、Linux陣営も、MacOSに関しても対応する。
OSのデスクトップは全てGoogleの作り出すトルーパー兵に占領される用になるわ
けだ。
波及のスピードはWeb2.0的でもあり、その効率的なサービスは一気に伸びること
だろう。
★畑に実がなれた、では収穫と行こうか。
さて、そのあとは、お金を取ることになるのだろう。
客は、ぼくらかもしれないし、企業かもしれない。
今以上に濃厚なデータ、セグメント分けされた顧客データが
Googleから売り出していく。
たとえば、履歴をのこ際ないモードがあるようだが、これは推測なので恐縮だが、
PCに履歴を残さないだけで、Saasによってサーバには履歴を取り続けてみてはど
うだろう?
「履歴を残したくないサイトの履歴」として残してあり、それがマーケティング
データの
重要な資源の一環として売られていくのかもしれない。
あなたが、クロムを使わなくても、多くのこのブラウザを
大変便利だと思って使えば、そのユーザー情報が小分けにされて売られていくわ
けだ。
もしくは、このブラウザが場か売れする事で、広告ビジネスをするのか、
もしくは、ある程度つかわらるようになった段階で、アフィリエイトを組むのか、
それとも、一人年間500円をもらう税収モデルに移行するのか、
少し空恐ろしいが微妙に考えさせられるところだ。
★彼らのターゲットは人間の全てだ
間違いないのは、バージョンを重ねるたびにこのブラウザは成長を続けより、
PCを使う生活に食込むソリューションとなっていくことだろうという予想だ。
Google Mapのストリートビューでプライバシーについて裁判があったとき
「現代社会に完全なプライバシーなど存在しない」と公言した会社であるわけだ、
その方向性がそうなっていても、さっぱり不思議ではないことだろう。