トトトトと

猫が立ち止まる
コチラに目配せをしたかと思うとキョトンとする。
鼻で笑い返すとつまらなそうに、しかし背中は何やら満足気。
そのくせ向かってた道の方に向き直り
先程よりやや早足で歩きだす。
現金なもんだ。
コクーンタワーのしたに待ち人でも居るのかい?
若い、しなやかなラインの猫
夜をトトトと進み
闇に紛れる。
少し羨ましい気さえする。
いや、
同じ境遇なのかな。
残念なことに、
僕も家路を急ぐ訳だ。

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