台風一過

夏を前に個人的な台風がゆき過ぎた。
ずっとずっと長い間夢を見ているような
それはどこからが夢なのかも良くわからない夢で。
例えば5年前なのか10年前なのか、15年前なのか、それとも先週なのか…
ただ、柔らかで程よく甘いその夢は
目の前に有り、触れていながらも現実でないことを僕は良く知っていて
僕の甘さが形を歪めてそこにあるものなのかとも気付いていて
自分も含めた色々な人を傷つけているのではないか?とさえ思えるようにさえなった。
僕は半年後、南へ旅立つのか?
台風は西へ移動し南へ行くそうだ。
やり場の無い空虚さを振り払うため、死に者狂いで働いたこともあるが
いまはそれほど熱くは成らないだろう。
また別の台風でも探しにヤサグレた心を平穏に保てたら野外に飛び出そうと思う。
僕はもう少し幸せな暮らしをしてもイイんだと思う。
自暴自棄になる必要はもうないのだから。
缶コーラを飲み干し、夢を覚ます訳だ。